お客様の声

おかげさまで多くのお客様にmoopadをご愛用いただいております。

moopadを導入するまでは紙だけで管理していました。通知機能がありがたいし、スマホですぐにデータ入力できるのもいいですね。
moopadはアカウントが一つとかの縛りがないのでデータ共有が簡単。獣医さんがデータを見てアドバイスくれくこともあります。

高嶋牧場

(茨城県結城軍八千代町)

NCC畜産ニュース第4号(2)2019年7月31日

茨城県のmoopadユーザーを訪ねて

「完全一貫経営」を目指して

関係機関と連携した畜産IT活用法

肉用牛の飼養頭数が全国14位、約5万頭が飼育されている茨城県の和牛「常陸牛」は、肉質がきめ細かく、良質の脂肪が筋肉中に霜降り状に沈着し、柔らかくて豊かな風味がある上質な和牛のブランドとして人気が高い。
今回訪問した高嶋さんの牧場は茨城県の南西、結城郡八千代町にあり、約120頭の繁殖肥育一貫経営を行っている。生まれた牛は出荷せず全て育てているという高嶋さんは、短期的な収入ではなく、将来の安定した経営を視野に入れている。
飼料販売を行っているJーウィズ社や獣医などと連携しながら、将来の「完全一貫」を目指す高嶋さんに、moopadの活用方法や将来の抱負などをお聞きした。

高嶋牧場・高嶋英二さん(左)と、J-ウィズ社担当者

東北本線古河駅から車で東に30分ほど、畑の中に大きな牛舎が見えてきた。これが今日の訪問先の高嶋牧場だ。
今回はmoopadの代理店であるJーウィズ社が同行してくれた。同社では農家に飼料を卸しているが、定期的にお客様を回って畜産関係の相談にも乗っている。
待ち合わせ時間の少し前に着いてしまったのだが、連絡すると近くの自宅からすぐに来てくれたのが牧場主の高嶋英二さん。現在32歳という若さだ。

広々とした牛舎にはまだまだ余裕がある

牧場は高嶋さんの父親が25年前に始めて、ずっと一人でやっていた。5年前に父親が病気で急に亡くなったため、東京で勤めていた英二さんが、急遽戻って牧場を継ぐことになった。休日にえさやりを手伝ったりしたことはあるが、父親といっしょに牧場の仕事をしたことはなかったという。大きな変化であったと思うが、聞いてみると、祖父の代には家が農家で数頭の牛を飼っていたというし、実は英二さんは念のためといわれて大学で受精師の資格をとったという。牛飼いということが、ここではそれほど特別ではないのかもしれない。

元々は肉牛の肥育だけだったが、10年くらい前から父親が繁殖も始めていた。その頃から一貫経営へのこだわりがあるという。
現在、牛の頭数は全部で120頭ほどだが、そのうち親牛が30頭。今は子牛の価格が高いが、生まれた牛は出荷せず全て育てている。短期的な収入ではなく、将来の安定した経営ということが視野にある。

moopadは通知機能が良い

moopadは去年の夏にJーウィズ社の紹介で始めた。それまでは紙だけでやっていた。通知機能がありがたいという。スマホですぐにデータ入力できるのもいい。「紙だけだとつい入力を忘れてしまうことがある」。「自分はまだ使いこなせていない」というのだが、今まで回った他の牧場に比べても、よく活用しているように見える。
突然牧場を継いだので「それまで父がどうやってきたかあまり知らない」という。逆にこだわりがなく、自然に新しいものを受け入れられたということかもしれない。

moopadはクラウドベースなのでデータを簡単に共有できる。「アカウントが1つとかの縛りのあるシステムが多いが、moopadはアカウントの縛りがないので、そういった点でも使いやすい」という。
獣医さんがデータを見てアドバイスをくれることもある。Jーウィズ社でもデータの整備や分析を行うことができる。
Jーウィズ社の話では、moopadの広域機能は複数の農家をサポートするのに大変便利だという。

「将来は完全一貫をやりたい」という。今は成牛を年に40頭程度出荷しているが、そのうち半分は子牛を購入して育てたものだ。全ての子牛を牧場でまかなう完全一貫を行うには、親牛の数を増やしていく必要があるが、それには業務の効率化が重要となる。moopadは肥育機能のリリース予定もあるので、今後活用してもらえるだろう。

「おおらか」に働くということ

手作りのミスト装置

暑い夏に備えて、牛舎内にはミストを噴霧する装置が付けられているが、これはホームセンターなどで部品を買って自分で作ったという。高嶋さんはそうやって色々なものを作ってしまう。なんでも自分でこなしてしまう高嶋さんの日常はどうなのだろうか。

今は一人でやっているので基本的に休みはないという。「超ブラックです」といって笑う。でも自分で全てをコントロールできて仕事は楽しいともいう。それに「子牛が生まれると可愛い」。大変だと思うが、一方で高嶋さんの話を聞いていてなんともいえない「おおらかさ」のようなものを感じた。これは個人だけではなく、地域や家族で育まれた働き方、生き方のようなものでないかと思う。

世の中は働き方改革ブームである。
より良い働き方を求めるのは当然のことだが、ともすれば改革を意識しすぎて、時間に追われる労働が苦行に思えてきたり、人間の主体性が失われていくと感じたりすることもある。そんな時にここで感じた「おおらかさ」は働くということを考える上で大切なことではないかと思った。

寄稿:中小企業診断士 北岡 正一

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