お客様の声
おかげさまで多くのお客様にmoopadをご愛用いただいております。
証明書などの提出資料が簡単に印刷できるのが良いです。
以前は授精証明書や子牛検査票などを手書きで作っていましたが、住所など同じことを何度も記入する必要があり、資料を作るだけでも大変でした。
moopadは一度入力した情報から簡単に帳票を印刷出来るので重宝しています。
土屋牧場
(大分県由布市)
NCC畜産ニュース第2号(1)2017年9月6日
moopadのユーザーを訪ねて
繁殖農家の営業とは
会社員の経験を活かして
営業力強化のための6次産業化といった話もよく聞くが、繁殖農家にとって、肥育農家に「うちの牛が良い牛だ」ということをわかってもらうことは重要で、一度良い評判ができて固定客がついた繁殖農家は強いという。土屋さんは以前会社勤めをしたことがあり、この会社員の経験を活かした営業活動を行っている。繁殖農家としての営業と、経営が順調な秘訣を聞いてみた。
由布市は大分県のほぼ中央に位置する。由布院に代表される温泉や山など自然に恵まれた観光都市であるが、農業も米を中心に野菜、果実の栽培、そして畜産も盛んである。また大分市のベッドタウンという側面もある。
10月半ばに由布市の土屋牧場を訪れた。この辺りは大分県の他の地域に比べると牧場は少ないという。土屋さんの家は畑と住宅地の中にあり周囲に牧場らしきものはない。聞けば少し離れたところに牛はいるのだという。
土屋さんは明るく気さくな人で、ご家族も交えてお話を聞いていると、周りに牛が見えないこともあって、サラリーマンのような雰囲気がある。後で知ったのだが、実は土屋さんは4年ほど会社勤めをしてからこの道にはいったとのことだ。この会社員の経験は今の牧場経営にも大きな影響を与えているように思う。
まず牧場の成り立ちについて話してもらった。もともと祖父の代に農耕用に牛を2頭飼っていたが、父親のときに牛を増やして繁殖農家をはじめたという。土屋さんは4年間の会社員勤めを経て家業に入って12年、今は牧場では100頭ほどの牛を飼育している。
営業活動は大切!
土屋さんと仕事の話をしていると、非常に楽しそうに見える。実際ずっと楽しかったという。順調にやっている秘訣は何かと聞くと固定客がついているからだという答えが返ってきた。そのために良い牛を作ることはもちろん必要である。「うちは餌がいいから、良い牛が育つ」という。
しかしそれだけではなく、良い牛を育てたらそれを肥育農家にわかってもらうために営業をかけていくということをやっているという。営業職を経験した土屋さんには当たり前のことであっても、考えてみると農家の人から「営業」という言葉を聞くことはあまりなかったように思う。
営業力強化のための6次産業化といった話もよく聞くが、もっと小さな次元で自然に営業をやっていこうという発想は新鮮だった。 営業によって良い牛だということがわかってもらえば、セリの前に固定客が必ず見に来てくれるようになる。一度良い評判ができて固定客がついた繁殖農家は強いという。
牛の管理を合理的に!
moopadによる繁殖管理のシステム化について聞いてみた。
実はIT系の会社に勤めていた土屋さんは、繁殖農家の作業をする中で昔の仲間と連絡を取り繁殖管理システムを作ることを考えていたという。それを周りの人に話したらmoopadのプロジェクトを紹介されたので、それを使うことにしたという。個々にバラバラなものを作るのではなく、共通化したものがあればそれを皆で使うのがよいと思ったらしい。
このような合理的な考え方で行動していくのも土屋さんの強みのようだ。
moopadでまず重視しているのは証明書や申請書の印刷機能。同じものを手書きで何度も書くようなことは時代に合っていないと考えている。さらに「色々なところに使える。例えば受胎間隔が短くなるし、携帯にデータ全部を入れてどこでも見ることもできる」と言う。これなら使う人がどんどん出てくるだろうとのことだ。
また、土屋さんの場合、営業ツールとしてのデータ活用という効果も大きいのではないかと感じた。
将来の夢は…
将来の夢を話してもらった。三人の子供がいて、末の子が二十歳なるまであと17年間は頑張って、あとは好きなことをする、そう言って奥様と笑っていた。 今は農家が面白い、市場はあるし、自分の感覚でやっていける。そうやって人生にとても前向きな土屋さんだが、それを支える自信も作ってきたのだと思う。「今まで1200頭以上の牛を売ってきたけれど、どんなにきつくてもやり方は変えない。価格があがったからといって餌を変えたりしてはいけない。そうしないとぶれる」と語る土屋さんの姿に、こういった牛を育てる厳しさを内に秘めているからこそ、明るくやっていけるのだと感じた。
これからの農業にITは欠かせない。それがよくわかっている土屋さんだからこそ、moopadを色々な面で活用していってくれると期待している。
寄稿:中小企業診断士 北岡 正一
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