お客様の声
おかげさまで多くのお客様にmoopadをご愛用いただいております。
牛舎のホワイトボードで母牛管理をしようと思っていたのですがタイムリーにできずにあまり使っていませんでした。
moopadはタブレットを使ってタイムリーに入力ができるので便利ですね。
交雑種への移植も実施しているのでmoopadは採卵と移植にも対応しているのも便利ですね。メッセージ通知やアラート機能も役立ちます。
株式会社大和ファーム
(大分県杵築市)
NCC畜産ニュース第2号(3)2017年10月12日
繁殖~肥育一貫経営を目指す
肥育農家から一貫経営へ
繁殖を始めるのに便利なツールは?
全国的に、肉用牛を肥育している農家が繁殖から肥育までの一貫経営に移行するケースが増えている。子牛価格の高騰が続いているため、繁殖から手掛けることで経営体質を強化するとともに、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)参加による今後の競争激化に備えて収益力を高める狙いもあるようだ。
大和ファームも以前から肥育を行ってきたが、4年ほど前から繁殖も始めて、現在順調に繁殖牛が増えている。牧場主の長谷雄さんに、繁殖を始めてからの経営について聞いてみた。
大分県杵築市を訪ねたのは10月17日。その日はちょうど市内の白鬚田原神社で1300年以上も続いているといわれるどぶろく祭りの日であった。その賑わいを横目に、小高い丘を登っていくと、今日の訪問先である大和ファームに着いた。
牧場主の長谷雄さんが笑顔で迎えてくれた。もともとは長谷雄牧場というらしい。昔は養蚕などもやっていたが、祖父の代から少しずつ肉牛を増やして、今は780頭くらいになったという。
肥育農家としては豊後米仕上牛と呼ばれるプレミアム牛も出荷している。地元の米を飼料とすることで餌の安定供給をはかるとともに、米に多く含まれるオレイン酸で「やわらかく、おいしい」肉を提供する大分県の取り組みである。
長谷雄牧場ではずっと肥育をやっていたが、子牛の価格があがったこともあり繁殖も始めることにして、それで会社を分けたのが 大和ファームだということだ。繁殖を始めたのは4年ほど前で、現在の牛の数は60頭。とりあえず120頭まで増やす予定であるという。
繁殖管理はボードからシステムへ
早速moopadの話を聞かせてもらった。これまでは壁につけたボード(左写真参照)で牛の繁殖管理を行っていたが、moopadを紹介されて、今年の8月くらいから本格的に使い始めたのだという。
今まで使っていたボードは大きな円形の板に牛の数だけ付箋紙が貼ってある簡単なものだが、円盤を回すことで時間の経過を表し、全体を管理するのにはよくできたツールである。しかし今後牛の数が増えてくれば限界があるし、データの履歴も残らない。
それがよく分かっている長谷雄さんは「これからはmoopad」だという。
現在はまだデータを蓄積している段階だが、通知機能で毎朝やることをチームで確認できるのがいいという。
大事なことはシステムを理解して使うことで、そうすると面白くなってくる、逆に意味がわからないでやっているとデータ入力が続かなくなるのではないかと話していた。
将来の夢は…
将来、繁殖は200頭くらいまで増やして、最終的には肥育といっしょにした一貫経営を目指したいと思っている。
それを見据えて、現在は繁殖でmoopadを使っているが将来は肥育にも使っていきたいという。
繁殖から肥育までの一貫経営は大分県ではまだ多くはないが、全国的には増加傾向にあり、我が国の畜産業の目指す方向の一つである。
長谷雄さんと話していて、経営マインドを持っている人だと感じる。組織としての視点で物事を考えている。本当は社長をやりたいけど、気がつくと自分でやっていると笑う。
しかしいくら経営力があっても、現場を知らない人には牧場は難しいのではないだろうか。そういう意味では長谷雄さんは理想的な牧場経営者ではないかと思った。
事業拡大は焦らずに
事業拡大を目指しているが、焦ってはいない。6次産業化は次の世代でと考えている。子供が4人。男の子二人には牧場を1つずつやってほしいとも話していた。親が楽しそうにやっていれば、子供も興味を持って手伝ったりしてくれるし、後を継いでくれるかもしれないと、最後まで明るく話す長谷雄さんではあったが、「不安になることあっても仲間がいることが大きい」と最後につぶやいたのが印象に残った。
長谷雄さんの一番の強みは人を惹きつける力なのかもしれない。
寄稿:中小企業診断士 北岡 正一
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