お客様の声

おかげさまで多くのお客様にmoopadをご愛用いただいております。

繁殖牛の一覧で牛の状況が簡単に見れるのが良いですね。
また一覧表の印刷も簡単にできるので、必要な時に印刷したものを牛舎に貼っておくことでパソコンに不慣れな父親とも母牛の状態を共有することができ、とても助かっています。

川野牧場

(大分県佐伯市)

NCC畜産ニュース第1号(2)2017年9月6日

和牛繁殖農家を訪ねて

繁殖農家の環境と生活

ワークライフバランスの実現

 ワークライフバランスという言葉がよく言われるようになったが、農業においてもそれを実現していくということが、これからの日本にとって大きな意味を持つ。 自然や社会の環境に左右される農業では、色々な環境の変化の中で安定した牧場経営を継続していくことは実は非常に難しく、普通の生活を続けるということが困難な場合もある。それを「今は実現できている」とさらりという川野さんの牧場経営への自信の源を聞いてみた。

川野牧場

大分県佐伯(さいき)市の郊外、住宅地の近くに川野牧場はある。海、山、里が揃う自然の豊かな同市は、県内随一の水産都市として有名だが他の農林業も盛んである。町の中心の日豊本線佐伯駅から車で10分ほど、住宅地を抜けたところに牧場はあった。やや意外なロケーションだ。川野牧場は、ここで50頭ほどの親牛を飼育している和牛繁殖農家である。もともとは酪農をやっていたが、10年ほど前から和牛繁殖専業となった。その後色々試行錯誤して、今は安定した成績があげられるようになったという。

8月初めの暑い日、大分県佐伯市にある川野牧場を訪ねた。出迎えてくれた川野さんは精悍で誠実な感じのする人だった。ここは50頭ほどの親牛を飼育している和牛繁殖農家である。父親の代からやっているこの牧場は、以前は酪農専業だったという。しかし牛乳価格の低迷などもあって、和牛繁殖も始めたが手が足りなくなったこともあり、10年ほど前に思い切って和牛繁殖専業とした。確かにそういわれてみると、牛舎内には酪農のための施設がまだ残っているのがわかる。 新たに和牛繁殖をやっていくということで最初は大変だったと思うが、それについて川野さんはあまり語らない。むしろ酪農をやめて毎日の乳搾りの作業がなくなった分、時間ができたので餌となる牧草を自分たちで作るなどの工夫をして経営を安定させてきたことなどを話してくれた。

牛舎を見せてもらった。酪農をしていたときと同様に牛は繋がずに飼っており、健康なそうな牛がのんびりと歩いている。家の隣に牛舎があり、専業なのでほぼ四六時中牛の面倒は見られるという。川野さんによれば牛の基本はなんといっても繁殖の管理であり、それをきちっとやれば自然と成果が出せるのだが、そのためにはシステム化がキーであるという。そこでmoopadがどのように役に立っているのだろうかを話してもらった。

牛の管理はスマホで!

もともと酪農をやっていた頃から牛の管理システムは使っていたが、サポートが切れて古いパソコンでしか使えなくなり、次はどうしようかと思っていたとき、クラウドをベースにしたmoopadの話を聞いて使い始めた。スマホで管理できるため、使い勝手がよかった。

moopadでやっているのはまず牛を一頭ごとにその状況などを管理することだが、特に助かるのは手書きだった書類がシステムで印刷できること。またスマホの通知機能が非常に便利で、今までもカレンダーを貼ってそれを毎日見てその日の予定を確認してきたが、「通知があると全然ちがいます」という。確かにスマホだとどこにいても予定が確認できるし、母牛の状態をタイムリーに他の人と共有することも簡単にできる。

 「牛の基本は繁殖です」と川野さんは再度強調する。そのためにはデータをこまめに入力することが必要になるが、スマホなので現場で簡単に入力できる。そのような努力の結果、和牛繁殖を始めてまだ10年だが「繁殖成績はかなり良くなってきた」という。

 川野さんは入力されたデータをさらに活用して、残す牛を判断する助けになればと考えている。どの牛が良いかということは経験でだいたいわかるのだが、それでも綿密にデータをとってみると目立たないが優秀な牛が見つかったりすることがあるという。

将来の夢は…

父親を継いでこの牧場を実質的に取り仕切っている川野さんだが、当たり前のことをやっているという謙虚な言い方の裏に、きちんとした牧場経営をしているという自信が伺える。その先にどんな夢を持っているのかという興味を持って聞いてみたが、その答えは意外なものだった。

「大きな野望はないです。普通に経営して、あまり忙しくないようにしたい」。さらに聞くと「酪農をやっていた頃は頭数を増やして大きくしたいと思っていたけど、その頃は忙しくて子供と遊ぶ時間がなかなかとれなかった」という。今は家族との時間も持てるし、そのために子供も牧畜に興味を持ってくれて、将来やりたいといっているそうだ。冒頭に記述したように自然や社会の環境に左右される農業では、安定した経営を継続して続けていくということが実は一番難しい。そのために川野さんは様々な努力や試みをしてきており、それが「自分の代は大丈夫」という自信になっているのだと思う。その中でシステム化とデータの活用は重要な要素であり、川野牧場の将来のためにmoopadが一助となっているのであろう。

寄稿:中小企業診断士 北岡 正一

クラウド型繁殖管理システム「moopad」は、以下の展示会でブース展示を行います。
ご来場をお待ちしております。
①第十一回全国和牛能力共進会 宮城大会:夢メッセみやぎ(9月7日~11日)
②アグロイノベーション2017:東京ビッグサイト(10月4日~6日)

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